いざ、大会へ出ようと思ったとき、「あれ、ランニング大会やイベントルールってよくわからない」と思ったことはないでしょうか。
ランニングは誰でも手軽に始めることができるスポーツです。
練習を積み、イベントやランニング大会に出ることもあると思います。
しかしランニングの大会に出るにあたり最低限のの「ルール」や「マナー」があります。
この記事では、市民ランナーとして知っておきたいルールが一通り理解でき、大会に初めて参加する方の不安を解消することができます。
※この記事はランナーズマイスター養成講座テキストBOOK 改訂版/2016(一般社団法人アールビールズスポーズ財団)の内容を紹介しています。
大会での不正出走の禁止
ルールのなかで最も大切なのが、大会に参加する際は、必ず自分自身の名前、年齢、性別で参加することです。
都合で参加できなくなった人のゼッケンで代わりに大会に参加することはありがちです。
しかしこれは「不正出走」、「代理出走」といい、最も重大なルール違反となります。
厳禁です!!
不正出走したランナーが事故や体調不良に見舞われた場合、本人確認や家族への連絡が遅れ、救急救命の対応が遅れてしまうことがあります。
もちろん主催者が加入している傷害保険も適応されません。
事故や体調不良なく完走できたとしても、年代別の順位などが変わってしまうことが考えられます。
他人のナンバーカードで出場することはやめておきましょう。
助力の禁止
ランニング大会でコースをショートカットしたり、乗り物に乗ったりすることは失格の対象になります。
多くの大会の参加要項では「日本陸上競技連盟競技規則及び、本大会の大会規則により行います」といった表記を見かけます。
この「 日本陸上競技連盟規則」を厳格に適応すると、大会主催者が用意したオフィシャルのオフィシャルエイドステーション以外の場所での飲食物を受け取ることや携帯電話で連絡を取ることなども失格の対象ということになります。
実際には、市民ランナーが施設エイドから補給を受けたりしても失格となるケースは皆無に等しいですが、陸連登録の部で出場している場合や入賞対象の順位で走っている場合などはルール上は助力に当たる行為を避けたほうが得策といえます。
仮装について
仮装に関しては特に禁止されていないことがほとんどです。
ただし、大会主催者が仮装の禁止を明記している場合もあります。
仮装での出場を考えている人は出走前に大会要項を確認しておきましょう。
仮装が可能な大会でも、他のランナー走行の妨げになったり、周囲の沿道の応援者やランナーを不快にさせるような仮装は行わないことがマナーと言えます。
よく見かける仮装としてはキャラクターの着ぐるみや何かを持つ(所属団体の旗など)見かけますが、これらは熱がこもりやすかったり、視野が狭窄されることがあります。
自分の実力を出すことは難しくなりますので、コースや体調、天候等を考慮して場合によっては仮装を取りやめることも視野に入れておきましょう。
記録計測のルール
タイムの計測は多くの大会で無線ICタグ(計測チップ)を使用して計測しています。
シューズやナンバーカードに装着されたICチップが、スタートやフィニッシュ地点に設置された受信機を通過するとタイムが記録されます。
ランニング大会への参加者が増加した結果、号砲からスタートラインを通過するまでに何分もかかってしまう、という大会も増えてきました。
ICチップを使用することで、このロスタイムを解消しスタートラインからフィニッシュまでの純粋なタイムを計測することができるようになりました。
ランニング大会ではICチップの使用により2つのタイムが記録されます。
1つは「グロスタイム」、もう1つは「ネットタイム」です。
グロスタイムとは号砲からフィニッシュまでの時間となり、これが正式なタイムとなります。
出場する大会によっては参加資格に自分の記録が必要な大会もありますが、そのタイムの証明はこのグロスタイムを記入することになります。
ネットタイムはフルマラソンなど、後ろからスタートしてもスタートラインを超えるまでのロスタイムを除き、スタートからフィニッシュまでの42.195㎞を走った正味時間をしることができます。
このようなタイム計測に便利なICチップですが、注意点もあります。
まずは正しく装着すること。
また大会会場ではすでに計測システムが作動していることもあり、誤作動の原因となるためICチップを装着したままむやみに受信機(スタートやフィニッシュ近くのマットなど)に近づかないことをお勧めします。
またフィニッシュ後、ICチップはその場で返却します。
リタイアの場合も同様です。
まとめ:ルール・マナーを理解して楽しく大会に出場しよう
不正出走、助力、仮装、計測についてのルールを解説しました。
どれも常識で考えればわかるものでが、初心者の方の大会参加の不安解消につながれば嬉しいです。
最低限のマナーを守りながら大会参加が楽しいイベントにしましょう。
コロナで一時期は大会中止が続いていましたが、今後再開されることを期待しています。
コメント