マラソン、ランニングのインターバルトレーニングには色々な種類があります。
その中でもトレッドミル(ルームランナー)を利用した4×4(フォーバイフォー)というトレーニングをご存じでしょうか。
4×4は最大心拍数で負荷設定を行い、4分間のの負荷走行と3分のレストを4セット繰り返すインターバルトレーニングです。
このトレーニング1回で心機能が2%upすると言われています。サブ3.5、サブ3を目指すランナーは心肺機能の強化が必要となりますので、お勧めです。
トレッドミルを用いることで速度や傾斜を利用して適切な負荷をコントロールすることができます。
是非、この記事を読んでトレーニングに取り入れていただければと思います。
4×4(フォーバイフォー)との出会い
10年ほど前に運動生理学の勉強をしているときに、このトレーニングの紹介、実演がありました。
講師は外国の方で、とてもシンプルな理論でした。
筋肉トレーニングを行う時は85〜90%ぐらいの負荷を与えたときが一番効果があると言われています。心臓も筋肉なので心肺機能を鍛えるには心臓に負荷をかければいいという考え方が基礎にあるようです。
従って、トレーニング中に注意すべき点は負荷を上げた際に脚に負荷がかかるのではなく心肺機能に負荷をかけるということです。
そこで効率よく心臓に負荷をかけるためにトレッドミルを利用します。速度を上げすぎると心肺機能よりも先に脚に負荷がかかっていますので、速度を抑えて傾斜によって負荷を上げていきます。そうすることで脚の負担を少なくして心肺機能に効率的に負荷をかけることができます。
このトレーニングでは脚ではなく心肺機能に負荷をかけていきます。そのため傾斜を上手く使って、脚ではなく心臓に負荷をかけていきます。
4×4の具体的なやり方
1)トレッドミルを使用して傾斜を5%以上に設定します。
2)まず、最大心拍数の60-70%の設定(話ができるぐらいの速度)でウォーミングアップを10分行います。
3)そして4分間×4回、最大VO2maxの85%または最大心拍数の90%を使用します。
4)休憩の3分間は最大心拍数の60-70%に設定します(話ができるぐらいの速度)
5)このとき、呼吸は非常に荒くなりますが、脚に負担がかからないように注意します。
6)最後にウォーミングアップと同様、最大心拍数の60-70%に設定で5〜6分クールダウンを行います。
最大心拍数、目標心拍数の設定について
最大心拍数の計算はいくつかありますが以下の2つが一般的に使用されます。
・206.9−(0.67×年齢)
・220-年齢
最大心拍数を求めたあとに目的の運動強度、今回であれば最大心拍数の90%を計算します。
・206.9−(0.67×年齢)
206.9-(0.67×42)=178.7
90%HR=178.7×0.9=160.8
・220-年齢
220-42=178
90%HR=178×0.9 =160.2
しかし、この2つの求め方は大まかな数値を知るものとされています。同じ年齢であっても運動習慣の有無で心肺機能が変わるので数値が変わってくるのが当たり前だと思います。
そこで、運動負荷の設定にはカルボーネン法を使用します。
カルボーネン法は年齢や安静時心拍数から運動強度を算出することができます。
公式は
[(220-年齢)-安静時心拍数 ]×運動強度(%)+安静時心拍数
です。
安静時心拍数は寝起き、もしくは横になるか座るかで5分以上安静にした状態で測った安静時の心拍数が基本の数値となります。
私は現在42歳、安静時心拍数が約50なので、公式に当てはめると
[(220-42)ー50 ]× 0.9 + 50 となり
90%HR=165.2
最大心拍数の90%が165なので、4分間の傾斜走行の心拍をこれぐらいで設定します。
先に紹介した2つの公式で計算するとどちらも最大心拍数が178で90%HRが約160となります。カルボーネン法で算出した90%HR、165と5も開きがあることがわかります。
実際にやってみた
トレッドミルにスタンバイします。
いつもトレッドミルでの練習ではペットボトルの水とタオルを用意しています。
それではスタート!
まずはウォーミングアップです。傾斜を5°、速度は7〜7.5㎞ぐらいから開始します。
心拍数が上がりすぎないように時々チェックしながら、話すことのできる速度で負荷設定します。
10分経ったので最初の4分の負荷走行に移ります。
と言っても負荷を変更し心拍数が上がりきるまでに少し時間がかかります。
心拍数は少しずつ上げていく(2分で90%HRが目安)
私は2分経過するまでに目標の心拍数に持って行くように2段階ぐらいで負荷を上げています。
まずは傾斜9°、速度8㎞に変更し、1分経過した後に傾斜を12°、速度8.5ぐらいです。
これは私の場合なので、負荷はそれぞれの心拍数を見ながら調整してください。
2分経過し。最大心拍数90%(165)へ到達しました。
流石に息切れしています(話ができないスピードです)。
このまま4分経過するまでのこり2分ひたすら駆け抜けます。
3分のアクティブレストの注意点(呼吸、心拍を整える)
最初の4分が経過したら、3分の休憩に入ります。
休憩と言っても止まりません。
最大心拍数の60-70%の速度で走ります。アクティブレストというやつです。
傾斜と速度を最初のウォーミングアップの負荷に戻し、呼吸を整えます。
1分ぐらいすると呼吸は落ち着くので、あとの2分でなるべく心拍数を落とすように心がけます。
この間、汗を拭いたり、水分補給をしてもいいです。
そして残り30秒になるとまた次の4分に備えて、心の準備をします。
心の中では時間よ止まれと思っています😅
あとは4セット繰り返す
この4分、3分を1クールとして4セット行います。
私の感覚では2セット目あたりが精神的に1番しんどいです。
最後に5〜6分間、最大心拍数の60-70%の速度でクールダウンを行います。
これでトレーニング終了です。
トレーニング時間は44分ですので、なかなか時間の効率はいいと思います。
トレーニング中の心拍数の推移
ガーミンで計測したトレーニング中の心拍数の推移です↓
平均心拍147、最大心拍175と165以上をしっかりキープでしました。
開始10分から心拍数が急激に上がり始め、2分ほどで最高に近くなっています。このあたりが最大心拍数90%の165ぐらいです。あとはこれを下回らないように負荷調整(傾斜と速度)を行っていたので実際は165~170の間でした。
昔はインターバル走になれていなかったためか、すごくハードなトレーニングだと感じていましたが、きっちり負荷設定すれば心地よい負荷のトレーニングです。脚にも疲労は残りません。
トレッドミル(ルームランナー)紹介
このトレーニングではトレッドミルが必要となります。
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